40代

目次

40代でも税理士としてのキャリアを築くことは可能です。年齢特有の課題や市場の動向を理解し、適切な戦略を立てましょう。ここでは、40代税理士の年収やキャリアアップの方法、働きながら資格取得を目指す際のポイントなどについて解説します。

税理士試験受験者の年齢層について

国税庁のデータによれば、令和5年度(第73回)税理士試験の受験者年齢層は以下の通りです。なお、40代の詳細なデータは公表されていません。

  • 20歳以下: 1,328人(36.2%)
  • 21~25歳: 5,695人(29.7%)
  • 26~30歳: 4,916人(27.1%)
  • 31~35歳: 4,973人(23.5%)
  • 36~40歳: 4,619人(20.8%)
  • 41歳以上: 11,362人(13.1%)

注目したいのは、40代以降は受験者数自体多いものの、若年層と比べて合格率が低いことです。社会人としての業務や家庭とのバランスを取りながら試験に臨む人が多く、合格の難易度が高くなってしまうのです。

参照元:[PDF]令和5年度(第73回)税理士試験結果表(学歴別・年齢別)
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/73/pdf/kekka.pdf

40代の税理士試験の5科目到達者は?

令和5年度の税理士試験結果によると、41歳以上の受験者のうち、5科目到達者数は269人でした。

  • 41歳以上: 269人

5科目合格者の総数600人のうち、269人が40代以上でした。試験の難易度が非常に高いため、働きながら何年もかけて受験し、「40代になってようやく5科目全て合格できた」、という人が多いのが実情でしょう。

年齢が進むにつれて新しい知識の習得が難しくなる点も影響しているかもしれません。

参照元:[PDF]令和5年度(第73回)税理士試験結果表(学歴別・年齢別)
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishishiken/shikenkekka/73/pdf/kekka.pdf

40代税理士の年収は?

令和5年賃金構造基本統計調査によると、税理士(公認会計士も含む)の年収は以下のようになっています。

  • 40~44歳:約878万円
  • 45~49歳:約838万円

40代は多くの実務経験を重ね、組織の中でマネージャー的な役割を果たすケースが少なくありません。また、培った経験や人脈を生かして独立開業する人も多いようです。

大手税理士法人やコンサルティングファームでの勤務経験や専門的な分野での知識を持つ税理士なら、さらに高い年収が期待できます。高収入を目指すなら、専門分野の確立や継続的な顧客獲得、サービスの質の向上などに務めることが大切です。

参照元:賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040163747

40代で税理士がキャリアアップするためには?

40代でのキャリアアップを目指すには、以下のポイントを押さえておく必要があります。

  • 専門分野の確立:国際税務や資産税など、特定の分野で専門性を高めることで、他の税理士との差別化が図れます。
  • 最新の税制改正への対応:税制は頻繁に改正されるため、常に情報収集を行い、知識をアップデートすることが大切です。
  • ネットワーキングの強化:同業者や関連業界との人脈を広げることで、新たなビジネスチャンスや情報を得ることができます。
  • マネジメントスキルの習得:チームのリーダーとしての役割を担うことで、組織内での評価が高まり、昇進の機会が増えます。

これらの取り組みを通じて、専門性とリーダーシップを強化することで、さらなるキャリアアップを目指すことができます。

働きながら税理士を目指すことは可能?

40代で働きながら税理士を目指すことは可能です。もちろん、20代や30代よりハードルは上がりますが、税理士資格を取得し、社会人経験まで備えた人なら、むしろ市場価値は高いでしょう。

まずは税理士資格の取得を目指してください。難易度が高く、合格までに数年かかる可能性が高いため、計画的な学習と時間管理を行うことが大切です。

転職先の選択肢は?

40代で税理士を目指す人の転職先としては、以下の選択肢があります。

  • 大手税理士法人:多様な業務経験や高度な専門知識を得られますが、競争が激しく、求められるスキルも高い傾向があります。
  • 中小規模の税理士法人:幅広い業務に携わる機会が多く、クライアントとの距離も近い環境です。柔軟な働き方が可能な場合もありますが、リソースが限られていることも考慮しなければなりません。
  • 事業会社の経理・財務部門:企業内での税務業務や財務管理を担当。安定した環境で働ける反面、税理士としての専門性を活かす機会が限定される場合もあります。
  • 独立開業:自身の裁量で業務を進められ、収入の上限も自らの努力次第です。

40代の税理士向けの求人例

想定年収 400万円~1000万円
仕事内容 会計・税務コンサルティング業務
こだわり 30代~40代の若手公認会計士・税理士が、それぞれ自分の得意な領域やスキルを活かして、リーズナブルかつ高品質なサービスを提供するため、日々精進しています。
参照元:レックスアドバイザーズ公式サイト
https://www.career-adv.jp/job_search/tax/detail/J0013684/
2024年11月13日調査時点
想定年収 640万円~1,000万円
仕事内容 アシスタントマネジャー
こだわり 本人の頑張りと能力次第で職能が上がり、それに評価が連動。
参照元:人材スカウト公式サイト
https://www.viscas-jinzai.com/jobs/view/2019030709502915849/
2024年11月13日調査時点

まとめ

40代で税理士やキャリアアップを目指す場合、大切なのは取り組み方です。

試験対策では、計画的な学習と周囲の理解が欠かせません。仕事をしながらキャリアアップを目指す場合は、専門性を高め、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルを磨きましょう。

転職先の選択肢も多岐にわたるため、自身の経験やスキルにあわせた環境を選びましょう。

下記のページでは税理士に特化したおすすめの転職エージェントを目的別にご紹介しています。自分のキャリアに合うエージェントをぜひ探してみてください。

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エージェントおすすめ3選

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参照元:マイナビ税理士公式HP(https://zeirishi.mynavi-agent.jp/
(2024年11月1日調査時点)